(Dave談)
1.金太郎あめにならないように気をつけているけど…
2009年5月現在、DUWの殆どの曲は僕がKIMの協力を得て書います
(※曲の選定方法については
コラム「I バンドの運営について(二)DUWでは」参照)。
僕らとしてはなるべく「金太郎飴」にならないようには
しようと思うのですが、
何分才能に乏しい一人の作曲者の曲を集めると、
どうも似たような曲に…
少なくとも雰囲気の似た曲になりがちです。
2.Daveの曲調
端的に言えば僕が作る曲って暗いんですよ(笑)
マイナーコードばっかりだし、歌詞もあんまし明るくない。
まあ、DEEP UNDERWATER(深い海の底)っていうバンド名なんですから、
♪あーしーたーは晴れさー、なんとーかーなるさー♪
みたいな曲を作るわけにはいかないってのもあるんですが、
やはり僕の性格というか、
体内に流れるメロディーであったり、
僕のコアにあるヴァイブの所為が大きいと思います。
3.聴くのも暗い曲が多いですね
例えばかつて一緒にMEGAHORNとかKAMPFERを組んでいた
親友のマテオが作る曲は、どこか明るいんですよね。
ところが、どうも僕は明るい曲って馴染めんのです。
例えばSUM41とかかなり「こっち」寄りだとは思うのですが、
いいかなと思って聞いてみるとどこか馴染みきれない。
パンクってそういう意味で、僕は駄目かも。
HRでもPretty Maidsは大好きだったのに、
VAN HALENとかMr.BIGとかはちょっと合わないかなあ。
あまりJ POPを聴かない僕ではありますが、
ウタダはいけてもアユは駄目だったり、
ヒトトヨウはいけても倖田來未は駄目だったり。
両方いけるって方も多いと思うんで、
この感覚をshareしてもらえるか分からないんですけど。
4.やっぱアレだろ、育った環境の影響だろ
飽くまでも仮説なんですが、
やっぱり育った環境とかも影響しているのかなと。
基本的にヨーロッパ系ってちょっと暗めというか、
侘び寂び系が多くないですか?
ジャーマンメタルとか、北欧洋式美とか、ゴシックメタルとか。
それを言うとじゃあ僕の好きなアメリカン・スラッシュメタルは
もっと明るくていいはずじゃないかとのご指摘を受けそうですが、
育った風土だけでなくて
教育とか家庭内の雰囲気なんかも影響するのかなと
僕は勝手に想像するんです。
ハワイの底抜けに明るい家庭から、
CARCASSみたいな音楽が生まれるのって想像しにくい…でしょ?
5.自分の育った環境を振り返ってみる
そういう意味で、どうも僕は育った環境が暗かったのかな?(笑)
まあルクセンブルクなんて、
冬場は朝の8時過ぎにようやく夜が明けて、
そのまま深い霧の中で白じんで、
夕方4時過ぎにはまた暗くなっていくというような気候ですから、
ここでGo ahead and JUMP!!ちゃっちゃ、ちゃーらー♪
みたいな音楽は合わんですよね。
それに我が家では父親(※身長175cm90kgのプロレスラー体系。九州男児)が
厳格な君主として君臨していますからね、
まあ決して暗い家庭ではなかったんですが、
最近見かけるような親子friendsな家庭では全くなかったです(笑)
♪あーしーたーはーれーるさー♪では無くて
「で、今後についてどのように考えているんだ?」
「具体的な行動計画を指し示せ」ってな具合ですからね。
環境から直接音楽性に影響が与えられるのか、
あるいは環境⇒性格形成⇒音楽的嗜好という流れになるのかは分かりませんが、
どうも僕はそんな印象を受けますね。
6.Daveの音楽被爆歴
あと、これまでに自分が聴いてきた音楽ってのも
影響を与えているかもしれません。
アニソンっぽい曲を作る(?)僕ですが、
別にアニメに造詣(ぞうけい)が深いわけではないんです。
意識的に音楽を聴き始めたのは中学生の頃からで、
一番最初にはまったのは、
先日実刑判決を免れた小室哲也率いるTMN(「TMネットワーク」から改名)でして、
聴きすぎてふとスクールバスの中で正確に
頭の中で曲を再生できる事に気がつきました。
遅れること半年あまりでMetallicaのBlack Albumと
HelloweenのKeeper of the Seven Keys PartII(邦題:守護神伝 第二章)を
別々の友達から借りてはまる事になります。
そこから僕の中では、所謂「スラッシュ四天王」系と
「ジャーマン」の両軸が同時進行していくこととなるのですが、
高校時代は後者が優勢だった(GAMMA RAY, Blind Guardian, RAGE, Heavens Gate等)ものの、
大学でMEGADETHのコピバンを組む辺りから
完全に前者(Megadeth, Metallica, Sepultra, Pantera, Anthrax, Slayer)に
入信する事となります。
以降、しばらくスラッシュメタル原理主義のような時期が続き、
新世紀に入ってようやくLinkin Parkに遭遇。
この辺りから積極的にNu Metal
(Evanescence, Hoobastank, Chevell, il Nino, Depswa, 30 Seconds to Mars等)へと
傾倒していく事になります。
アニソン系に触れたのは実に最近のことでして、
High and Mighty ColorもPRIDEくらいしか知りませんでしたし、
中川翔子も「続く世界」(2008)からですね。
7.引き出しは多いほうがいいけど
このように曲を作るようになってみて、
やっぱり沢山の音楽的引き出しを持っていたほうが良かったなと思う部分はあります。
例えばKIMなんかは軽く1000枚以上CDを持っていますし、
あるいは吹奏楽部出身とかでクラシックやJAZZなんかに理解があると、
作曲においてもきっともっと豊かな音楽的な広がりをもてるんだと思う。
でも、それは今更嘆いても仕方がないよね。
ヒントを得るためにこれまで聴かなかった音楽に手を広げてみるというのは
とても有効な事に思いますが、
同時に好きでもない音楽なんて、
その人にとっては聴くのも苦痛なほど無価値であると思うのです。
結局、上にも書いたように自分に合う音楽というのがあって、
これを沢山聴いて、自分でそこそこいいなと思える曲が書けたら、
それでいいんじゃないかと。
プロの作曲家なら別ですが、
結局のところ、僕は僕に感性の合う人が少しばかりいてくれたらいいなあ、
と開き直っているだけかもしれませんね…。