Dave.A(Gt./Vocal)の機材紹介

Dave 機材紹介
(Dave談)

1.Guitar
(1)Jackson/Charvel King V “V1”
①入手の経緯
これは僕が2本目に買ったギターだね。
(1本目は青いFernandesだった)

丁度この頃Jacksonの代理店が共和商会から中信楽器に変わる頃で、
ギリギリでデカロゴ(日本製)を手に入れることが出来たんだ。
1995年に大阪の渡辺楽器で入手したんだけど、
実はちょっと紆余曲折があってさ。

高校卒業を前に渡辺楽器に予約していたんだけど、
その1本(Charvelロゴだった)が阪神大震災に罹災して
取り置きしてもらっていた店内ででキズが入ってしまって、
特別にJacksonロゴで新たに作ってもらったんだ。

本来ならCharvelロゴだったはずなのでラッキーだよね。
本当はCharvelロゴのスペックなのに、
ロゴだけJacksonというこれまた世界に1本のギターになったわけ。

②V1に絡む法律問題
でも今考えると、これは法律的にはまさに民法の設例問題に
出そうな問題を含んでいて、
「特定」がなされて「善良な管理者としての注意義務」を果たしていたなら、
僕はキズの入ったそのギターを
当初の契約の値段で買わなければいけないところだった(笑)

どういう状態で保管していたかというのが争点になる事例だけど、
まったく揉めることなく渡辺楽器さんのご好意で交換してくれたんだ。
なのでなかなか親切でしっかりした対応の店だと思う。

ちゃんと僕も、その後バンドメンバーにギターやら
5弦ベース(Combat Mega Bass)を買うように斡旋したから、
ご好意には応えたつもりだよ(笑)。

当時は尖ったギターが狭い店内に所狭しと並んでいたものだけど、
最近はどうなのかな?

③特徴
裏には何故かMarty Friedmanの直筆サイン入り。
っつーか、それだったらKellyの方にサインくれや(笑)

14年近くが経過して、シルバー(正確にはAluminumというカラー)も
少し黄色がかってきちゃった。
例によって脚の角は結構割れてる。
まあ、これは変形ギターの宿命というか、仕方がないかな。

当時のバンドのロゴ入り。
思いっきり手製(笑)当時はまだパソコンが普及して無かったからね。

④スペック
特徴的なのは、リアPUをBill LawrenceのL-500に変更していること。
後に渡辺楽器やイケベ楽器から企画商品として同様の仕様が販売されたけど、
これは断言するけど僕が元祖(笑)
もちろんL-500を載せようと思ったきっかけはMustaineが使っていたからだけど、
彼はこれをリアではなくてフロントに載せていたから。
フロントはJackson製のPUだけど、もともと僕は殆どフロント使わないからね、
あまり意識してない。
でもセレクター・スイッチは2回くらい交換したかな。
Jacksonはこの部分が弱点と言われているんだ。

ブリッジはたぶんGotohが作っていた
Jacksonロゴ入りフロイド・ローズのコピーモデル。
アームがねじ式で、フロイド・ローズのように根元のねじで
自由に固定出来ないのが残念だけど、
これまた僕は余りアーミングもしないから、無問題。

若干錆びてきたかなあという感じがするけど、
14年も経っている割には綺麗なものだよ。
サビサビになったらKahlerに載せ換えようかと思っていたんだけど。

⑤音色
レコーディングではHigh Speed Dirtで使ってみた。
L-500のお陰でパワー不足ということはないけど、
ちょっと薄いというかハイばかりが強調されたような
キンキンした音色になりがちだね。

軽快なリフにはいいけど、ドスンと来るリフには不向きかな。
PUをTB-4とかに変えるとどうなるんだろう?

(2)Grover Jackson King V “V2”
①入手の経緯
こちらは僕が大学2回生の時に、
新田辺の駅前に出来た白木屋のオープンスタッフで働いて買ったギター。
以来、僕のメインギターだね。

因みに白木屋はV2の購入資金が溜まったと同時に辞めたよ、
なんだか客も店長もバイトも、いろんなことがウザかった(笑)

当時、Jacksonは共和商会から中信楽器に代理店が変わって間もない時期で、
何故かブラックパーツのこういう「普通の」ギターが
ラインナップになかったんだ。

なんだか妙な木目(フィルム貼り)のとか、
誰が買うんだ?っていう馬鹿高いツートンカラーとか(笑)
それで、これは100本限定で出されたBlack Lightというシリーズで、
ようやく黒塗装+黒パーツ(フロイドローズ)っていう仕様を手に入れた。
因みに番号は52/100。世の中には残り99本同じのがあるはず(笑)

②スペック
スルーネックでリアPUはダンカンのTB-4(JB)。
ま、定番と言えば定番だよね。
ブリッジはSchaller製のFloyd Rose Licenced。

KellyにはFloyd Rose Original積んでるけど、
僕にはロゴ以外、大差ないように感じられる。

いつだったか三宮のギターショップにリペアに出したら、
変な共鳴するようになって、レコーディングの時に困ったんだ。

原因を教えてくれたのはスタジオ・エンジニアの宮本さんで、
彼のアドヴァイスで今も背面のスプリングにクロスを噛ませてある。

因みに僕のギターはどれもD’Addarioの9~46というゲージを使っている。
別にメーカーにこだわりがあるって言うわけでもないけど
(たぶんどれ使ってもそんなに音は変わらないと思う)
ゲージを変えるとフロイド・ローズはセッティングが面倒だからね、
結構弦高は低めに設定してあるから。

僕は弦の質よりも弦交換を比較的頻繁に行うようにしている。
確かに3本もあると面倒だけど、如何に高級弦だろうと、
びろんびろんの弦では決していい音は出ない。
これはベースについてもそうだけど、
シャキッとエッジの利いた音を出すなら弦は新しい方がいいよ。

③ハードケース
ハードケース付きで、このハードケースは中敷が青でカッコいいんだけど、
とにかくデカイ。
変形用のハードケースって無駄にデカイよね、
電車で移動するときも苦労するけど、
Mustangに載せるにも助手席を思いっきり倒して乗せる以外に方法がないんだ。
後部座席はおろか、トランクにさえ入らないんだよ。
最近はロック部分が緩くなってきたので、
スーツケース用のストラップで固定してる。

④形状と音色
音は、この手のギターとしては割と標準的な音なんじゃないかと思う。
変形は音が悪いというイメージがあるかもしれないけど、
ソロイストタイプと比べても、別段そんなことはない。
割とドンシャリというか、ソリッドな音だね。

ネックも薄いし、日本製なので作りもいい。
ただ、慣れないと弾きにくいかもしれないね。
特に地べたに座っては弾けないんだ。
Vタイプのギターっていうのは、
膝にギターの又をはさんで弾くんだけど、
そうすると大体ネックの角度は地面に対して45°くらいになると思う。
このポジションで慣れれば、逆に普通のストラトとかは弾きにくくなるよ。

レコーディングだって椅子に座って例の45°角でやっているし、別に問題ない。
立って弾く分には一層問題がない。
JacksonのKVやRVはバランスがとてもいいので、
ヘッドが落ちたり浮いたりすることもないし。
問題がないだけじゃなくて、ツノを落としてあるから、
歌うときに胃の辺りが圧迫されないのがいいね。
もちろんステージでは気をつけないとすぐに角を傷めてしまうけど。

全てのギターでSchallerのロックピンを使っていて、
ストラップはJackson製の合成皮革のものを使いまわしている。
本当は大きくJacksonというロゴが入っていたんだけど、
14年も使っているうちにすっかり消えてしまった。

ロックピンを使っていることもあってかぜんぜんへたらないし、
気に入っているよ。
たぶん10年後もこれを使っていると思う。

(3)Jackson USA Kelly
①入手の経緯
このギターはアリゾナ州のフェニックスで買ったもの。
僕は当時、毎年友達や後輩とアメリカ旅行に行ってたんだよね。
決まって出発地はフェニックスでさ、
僕の大好きな街なんだ。

車を走らせていたら、pawn shop(質屋)の向かいに
偶然ギター屋を発見したんだよ。

意外とアメリカっていけてるギター屋さんが少ないんだけど、
予想に反してアリゾナ州で唯一って言ってたかな、
Jackson社の公式ディーラーってことで、Jacksonが沢山並んでた。
踊りたい気分だったね(笑)

その中でも高いところにKVとKellyの黒が吊るしてあったんだ。
憧れのJackson USAモデルだし、当時はFender買収直後だったんだけど、
Jackson時代に作られたモデルだったし、これは欲しいなと思った。

でも如何に日本よりは安いといっても、
液晶テレビが買える位の値段はするからね、さすがに躊躇したんだよ。

あの日は次の目的地フラッグスタッフに向かう予定で、
その前にフェニックス近郊でスカイダイヴィングをする予定だったんだ。
だから後ろ髪を引かれつつ車を走らせたんだけど、
一年ぶりにjumpして、地上に降り立った瞬間に確信した。
買うしかないなって(笑)

それで閉店する前に行かなきゃいけないから(日本と違って、閉店時間も早いしね)
急いで車を走らせて、店に戻った。

そこでもまだKVにするかKellyにするかは迷ったんだけど、
考えてみればKVはパーツがSchallerからFloyd Roseに替わる以外、
ロゴを除けば全く外観が一緒。
これじゃステージでギターを持ち替えても気付いてもらえないじゃん(笑)

Kellyはボディーが大きい分、とても分厚い音がしたし、
見れば見るほどセクシーだと思った。
それでこちらを選んで、VISAを切ったんだ。
あの選択は正解だったと思うよ、
何年もKVばかり使っていたので、
なんだか新しい自分に出会えたような気がするし。

②SPEC&Sound
PUはフロントがSH-4、リアがTB-4で
ブリッジはFloyd Rose Originalのスルーネック。

木材は何を使っているのか知らないけど、
日本製のKellyに比べて確実に重い。
それとUSAの特徴みたいだけど、
ヘッドの裏に六角レンチがセットしてあって、これは重宝するね。

音はいわゆる高級ギターらしい音がするよ。
歪ませれば太くてエッジの利いたサウンドになるけど、
クリーンで鳴らしても素晴らしい鳴りがする。

ソロを弾くと音の粒が揃って聞こえるので、
なんだか少し上手くなったような錯覚に陥る。
さすがに高いだけあるね。

一度、リアのTB-4の表面のプレートが割れたので、
仕方がなく同じTB-4に大阪のBIG BOSSで交換したんだ。
あと、日本に持って帰ってきてしばらくはネックの問題があったね。

なにせ、年中湿度のない砂漠の真ん中にあるフェニックスで買ったギターだから、
日本の湿度には参ったんだろうな。
そのせいか若干フレットも浮き気味って言われたっけ。
まあ、しょうがないよね、

実感としては高いギターほどトラブルは起き易い。
あと、ヘッドは買って間もなくして先端を猫に齧られた(笑)
しっかりと白い噛み跡がついたけど、
まあいいか、猫の名前もKellyだからね。

③形状
Vと違って座って弾けるよ。
一見とっぴな形に見えるかもしれないけど、
実はよく計算されていると思う。

エクスプローラーと違ってハイポジションも弾きやすいし、
ネックもV1やV2ほどではないけど、
一般的には薄いネックに分類されるだろうね。

立って弾くと、すこしヘッドが落ちるのが難点。

あと、Vよりも一層ぶつけやすいかも。
何故かなあ、
特に後ろの上の角が死角になるせいか本当にぶつけやすいんだ。

もう既に思いっきり角イわしちゃってるけど、
今後はライブの時は角に黒いビニールテープでも貼っておこうかな(笑)

④ハードケース
デカデカとJacksonのロゴが掘り込み加工してあって
文句なしにカッコいいんだけど、どうだろう、
アメリカ製だけあって余り精巧な作りとはいえないかも。

端が反っているみたいで、ロックするときに結構固いし、
いつやらかしたのか分からないけど、
足のコマが一つ陥没しちゃってる。
中はしっかりしているのでケースとしては問題ないんだけど。

2.Amplifier
CRATE BV-120H
①入手の経緯
日本では珍しいよね、
CRATEの黄色い携帯用のアンプなら見たことがある人は多いだろうけど
(よく、路上ライブで使っているよね)、
この青いヘッドは自分の以外は日本で見かけたことがないよ。

これはロサンジェルスのギターセンターではじめて見たんだけど、
アメリカ村のBIG BOSS(今はもうない)に一台だけあったんだ。
しかも、かなり安くなってて。これも衝動買いだね(笑)

マーティー・フリードマンが今でも使ってるんじゃないかな?
KellyにBlue Voodooなんてマーティー信者に思われても仕方がないけど、
別にそういうわけでもないんだ…
プレイの影響は専らMustaineからだしね。

特にこのヘッドは電源を入れるとオレンジに光るのが気に入ってる。
でもこれ、本当は真空管自体が発光しているんじゃなくて、
ランプで演出しているだけなんだけどね(笑)

②難点
一番の難点は重いこと。
30kg近くあるんだよ、Marshallよりもうんと重いし、
MESA BOOGIE並にでかい。

これまたMustangに載せるとなると後部座席の皮シートの上しか乗らないんだけど、
クーペの後部座席にこれを乗っけるのは一苦労さ。
ヘッドのハンドル部分への負担も気になるので、
出来ればケースが欲しいところ。
もっとも、ケースに入れたらKimの車以外には入らなくなるけど(笑)

③キャビ
キャビネットも欲しいけど、
さすがにスペースの問題を考えるとね。
アメリカなら皆ピックアップトラックだし、
部屋も馬鹿でかいからいいんだろうけど、
日本の住宅事情を考えると
まさか大型キャビを室内で鳴らすわけにもいかないしさ。

④スタック・アンプのススメ
でも、やはりアンプはマイアンプがいいよ。
なにせ、どこに行っても「いつもの音」がすぐに鳴らせるんだから。
実は僕は大学時代、音の悪さで有名でね(笑)

当時はJCにBOSSのMetal Zoneとか
同マルチエフェクターのGT-5とか使っていたんだけど、
毎回ライブの後に駄目出しされてたよ。
ところがKAMPFERでCRATE直結して以来、
音について駄目出しされたことがない。

最近ではBOOGIEのRectifierもいいなあと思い始めたけど、
とにかくメタルやるならちゃんとしたスタック・アンプで鳴らすべきだ。

3.MTR
Roland BR-1180
僕が大学生の頃はマルチトラックレコーダーといえば
テープ式の、いわゆるピンポン録音するタイプばかりだったんだけどね。

トラック数も少ないし、リズムパターンもないし、
よほどの物好きじゃなければ持ってなかったよ。

ところが21世紀に入るとデジタル化が進んで、すごいことになった。
最初、KIMがZOOMの似たようなMTRを買ったんだけど、
本当に驚いたね!

当時の僕らからすれば、
まるでプロの機材が手に入ったような気分だった。
それに衝撃を受けたある後輩がすぐに同じのを買ってね
(※因みに、彼はその後ZOOMに就職した)、
僕もこれは買おうってことになったんだけど、
一つ気になったことがあった。

それは歪みの音がね、どうもZOOMのは良くなかったんだ。

そこでギタリストにはおなじみのRolandの方を買ったって訳。
CDRを焼けるタイプもあるんだけど、
僕のはCDR機能を省いたタイプ。
それでも当時6万円以上したんだから、結構いい買い物だよね。

でも、これを買って本当に良かったよ。
実を言うと、僕はまさか自分で作曲が出来るなんて
思っていなかったんだ。

母はピアニストなのに、
僕はきっと親父の血を引いたんだなって思ってた(笑)
小さい頃にね、母は僕にピアノを教えようとしたんだけど、
余りの覚えの悪さに楽譜を破かれること2回、
椅子が壊れたこと1回…そんな僕だから、
高価な買い物をしても無駄になるかも知れないと危惧していたんだけど、
充分元は取れたと思う。

音楽理論のない僕はやはり今でも苦労しているけど、
ほぼ全てのDUWの曲は、ここから始まるんだからね(笑)

4.Cable
Monster Rock Cable 21ft
実はこのMonster Cableは二代目なんだ。
KAMPFER時代に一度購入したんだけど、見事にすぐに断線した。
ふざけんなって思ったよ、
僕はライブの時に動き回るから一番長いシールドを購入したので、
8千円くらいしたはずなのに、
半年もたたない間に断線するなんてさ。

でも、最近は生涯補償が付いたようだし、
レコーディングを考えると
やはりしっかりしたものを1本持っておこうかと思ってね。
因みに普段の練習ではCanareの黄色いケーブルに
別の会社のコネクターがついたのを使っているんだ。
また断線されては面倒だからね(笑)

音質としては間違いなくドンシャリ。

シールドでこんなにも音が変わるなんて思ってなかったけど、
確かに音が違うんだ。
癖がある分、好き嫌いがはっきり分かれると思うけど、
僕は気に入ってるよ。
ライブでは専らワイヤレスを使っているけどね。

5.Wireless System
SAMSON AP1-AF1
これもKAMPFER時代に手に入れたもの。
ワイヤレスって憧れだったんだ。

かつては10万以上のものばかりだったけど、
これまた21世紀に入って韓国のサムソンがこんなにいいものを開発してくれた。

送信部はねずみみたいな形で(笑)
そのままギターのジャックに差し込めばいいだけだし、
受信部もコンパクトエフェクターみたいな形状だから、持ち運びも楽だし、
音痩せもそんなに気にならない。

どうせ大音量で歪ませるんだし、
まさかレコーディングで使うわけじゃないしね。

多少の壁くらいなら隔てていても鳴るし、
軽く30mくらいは電波が届くようだから、
大きなステージでも問題ない。

何より、シールドを気にせず自由に動き回れるって最高だよ。

以前は絡まったり、シールドが引っかかって抜けてしまったり、
シールドに起因するトラブルは結構多いからね。

それにリハのときに客席に下りてサウンド・チェックできるのがいい。
これまで、自分の出音がどうなっているのかは永遠の謎だったから(笑)

KAMPFERのメンバーもすぐにこれを気に入って、
GucciもMurataも買ってたっけ。

そうそう、一つ注意して欲しいのが、
周波数が固定バンドなので
購入の際はメンバーがどの周波数かというのは
チェックしておかないとまずいことになるよ。